外壁塗装と同時に工事することが多いコーキング工事について
コーキングという工事があります。
この工事は外壁塗装と同時にすることがよくある工事ですが、具体的には気密性や防水性向上のために外壁などの隙間にパテなどの目地材を打ち込んで充填する工事となります。
英語で、詰め物をするという意味をもつ「caulk」を語源としてコーキングと一般的には呼ばれています。
業者によってはシーリングと呼ぶ場合もありますが、呼び名が違うだけで基本的には工事内容は同じなので混乱しないようにしましょう。
この記事では、そんなコーキング工事をなぜ外壁塗装と同時に行うのか、コーキング工事の費用相場、コーキング工事期間、外壁塗装の前後に行うコーキング工事の先打ち後打ち込などを解説します。
外壁塗装時にコーキング工事を行う理由
外壁塗装と同時にコーキング工事を行うのが一般的な理由はコーキング耐用平均年数が外壁塗装耐用平均年数と同じだからです。
外壁塗装の耐用平均年数は10年前後であり、コーキングの耐用平均年数も10年前後であるために同時に工事を行うと共通の足場を利用することで足場代を節約できることもあって外壁塗装と一緒にコーキング工事を行うことがよくあります。
無駄なお金を払いたくないから外壁塗装だけでいいのではと思う人もいるでしょう。
しかし、ALCパネルやサイディングボードといったパネル系の外壁材を使用している場合が多い昨今の住宅ではコーキング工事も必須です。
パネル系外壁材はその性質上必ずパネル同士の間には隙間が空いているのでコーキング工事による補充で隙間を埋める必要があります。
そんな仕組みになっているにもかかわらず、コーキングが経年劣化してボロボロとコーキングが剥離してしまうと隙間から雨水などが屋内に侵入してしまいます。
折角外壁塗装によって外壁に雨水が染み込まないようにしているにもかかわらず、コーキング工事を怠って外壁パネルの隙間から雨水が屋内に入ってしまったら何の意味もありません。
必ず、外壁塗装と一緒にコーキング工事もしましょう。
外壁塗装と同時に行う際のコーキング工事の費用相場
外壁工事の他にも必ず必要となるコーキング工事の費用相場はコーキング工事の施工方法によって以下のようにニパターンに分けられます。
・打ち替え
コーキング工事施工方法の一つが、打ち替えという施工方法です。
打ち替えは古いコーキング材を全て取り除いて新しいコーキング材を注入するコーキング工事方法です。
費用相場は1mあたり、900円~1200円ほどとなります。
・打ち増し
コーキング工事施工方法の一つとして打ち増しという方法もあります。
打ち増しは肉痩せしている既存の古いコーキングはそのまま残し、すり減っている分を補うように新しいコーキング材を補充する施工方法です。
打ち替えよりも手間がかからず、使用するコーキング材が少ないので費用相場は1mあたり600円~900円ほどとなります。
ただし、打ち増しの場合は打ち替えよりもコーキング耐用年数が大きく低下するので10年持たずにコーキング工事だけを数年後に再び行う必要がある可能性があるなど総合的には打ち替えよりも高い費用となる場合があります。
外壁塗装と同時に行うコーキング工事の工事期間
外壁塗装と同時に行うコーキング工事には長い期間必要となります。
打ち替えによるコーキング工事の場合、古いコーキングの撤去から打ち込みまでに2~3日必要となります。
これに加えて乾燥時間も必要となるので、コーキング工事に必要な工事期間は乾燥しやすい季節ならば3~4日、乾燥しにくい季節ならば4日~5日程度の工事期間が必要です。
なお、この工事期間は雨が降らない場合の工事期間です。
コーキング工事は雨天時には行うことができず、雨が降ると乾燥にも時間がかかるので場合によっては工事期間が一週間を越える場合もあります。
外壁塗装前に行う先打ちコーキングと塗装後に行う後打ちコーキング
外壁塗装と同時にコーキング工事を行う場合、外壁塗装前にコーキング工事を行う先打ちという方法と外壁塗装後に行う後打ちコーキングの二種類あります。
・先打ちコーキング
コーキング工事を外壁塗装前に行う工事です。
外壁塗料によっては紫外線に強い被膜を張れる塗料があり、紫外線に弱い傾向にあるコーキングの上から外壁塗装をすることによってコーキング材の劣化を抑制できるメリットがあります。
ただし、コーキング材は膨張しやすい傾向にあり、コーキング材の膨張によって塗料がひび割れてしまうデメリットもあります。
・後打ちコーキング
外壁塗装の後にコーキング工事を行う基本的なコーキング工事となります。
先打ちのようなメリットはありませんがコーキング材だけでも十分な耐久力はあり、この工事方法によるデメリットはないので塗料メーカーは後打ちコーキングを推奨しています。
外壁塗装と同時に行うコーキング工事についてまとめ
外壁塗装を行う場合、外壁塗装だけを行えばいいと思う人も少なくないでしょうが、コーキング工事を一緒に行うのは現代住宅では必須です。
現代住宅は基本的には外壁にパネル材が使われています。
このパネル材同士の隙間は経年劣化してしまうコーキング材によって埋めれており、コーキング材が劣化したまま放置すると最終的にはパネル材の隙間から屋内に雨水が侵入するようになります。
コーキング材の耐用年数はちょうど外壁塗装の耐用年数である10年前後と一致しているので、必ず外壁塗装する時にはコーキング工事もしましょう。
同時に工事をすれば足場代の節約もできるからお得です。